山口睦美はスーパーオリジナルな道を歩く。意図的に奇をてらった訳ではなく、彼女の積み重ねてきた過去がそういう未来を用意した。
10歳よりフルートを始め、武蔵野音楽大学音楽学部器楽学科卒業。今までに東京アンサンブルコンクール入賞。万里の長城杯 優秀賞受賞。
クラブ音楽が好きで足を運んでいるうちにLOVE&HOUSEというイベントに出会い、ハウス音楽が好きになる。現在は、都内のライブハウスやクラブにてハウスやラテンジャズのDJとのコラボなどの演奏活動を行っている。
ストイックな英才教育
3歳からピアノを習い、フルートには小学校のブラスバンドで出会った。高校は音大に進むことが前提の音楽専攻科、大学は音大のフルート専攻と「やらなきゃいけない環境」の中で常にクラシック音楽と向き合ってきた。友達は皆ライバル、最低でも1日8時間の練習の日々を「辛かった」と振り返る。全然遊べない、遊んでいてもどこかに後ろめたさを感じてしまうストイックな英才教育—。
打ち込み音で聴こえてきた
そんな厳しい規律の中で学生生活を送っていた“お嬢様”は大学卒業後に悪い遊びを覚えた。友達に連れて行かれたドラムンベースのイベントをきっかけに、麻布十番WAREHOUSE702などのハウスイベントに顔を出すようになる。
「音楽をやらなきゃいけない」
圧力からの解放感の中、それでもそこで彼女の耳に入ってきたのは慣れ親しんだ音色だった。打ち込み音で聴こえてきたフルート。
「だったら、その部分を生でやったら面白いんじゃないか」自然にそう考えていた。
2012年2月以降、自分で打ち込みのトラックを作り、そこに生でフルートを乗せ演奏するようになった。現在六本木SONORAで毎月第4月曜「BAG LADY」にレギュラー出演。イベントに参加し始めて約3ヶ月。本人によると、音楽的アドバンテージは全くないらしい。
「学生時代は、モーツァルトやバッハとかの曲をいかに正確に再現するかで点数がつけられていた」
今彼女が挑戦しているのは、再現もクソもない新しい“クラシック”だ。
クラシックからクラブミュージックへ。変わったのは音楽との付き合い方と発表の場。レールから解き放たれた彼女は自由にフルートを楽しみ始める。
再現もクソもない新しい“クラシック”
2012年2月以降、自分で打ち込みのトラックを作り、そこに生でフルートを乗せ演奏するようになった。現在六本木SONORAで毎月第4月曜「BAG LADY」にレギュラー出演。イベントに参加し始めて約3ヶ月。本人によると、音楽的アドバンテージは全くないらしい。
「学生時代は、モーツァルトやバッハとかの曲をいかに正確に再現するかで点数がつけられていた」
今彼女が挑戦しているのは、再現もクソもない新しい“クラシック”だ。
クラシックからクラブミュージックへ
「いろんな人と出会えるクラブがすごい好き」
音大の子はクラブなんか行かないってイメージはどうやら正解だったみたいで、大学の友達たちは「チャらい、危ないからやめなよー」と今でもイベントには顔を出さないらしいが、彼女自身は「貴重な財産。おかげでタフになれた」と過去を肯定している。
音大の子はクラブなんか行かないってイメージはどうやら正解だったみたいで、大学の友達たちは「チャらい、危ないからやめなよー」と今でもイベントには顔を出さないらしいが、彼女自身は「貴重な財産。おかげでタフになれた」と過去を肯定している。
「オケやブラスバンドの中で一番高くて、音をおしゃれにする装飾的なイメージ」とフルートを表現する。
この「究極のウワモノ」と山口睦美がハウスの上でどんな旋律を奏でるのか。僕たちは行儀の悪いノイズの中でとくと堪能するとしよう。