MASAMI I AM(DJ・オーガナイザー)

 現在この惑星で最も繁栄している種族はナンキョクオキアミというらしい。

 オキアミ?今関係ないだろう。と思っただろうか。仮にナンキョクオキアミがごっそり全ていなくなると、地球全体の二酸化炭素量が増加して環境が激変するという。違う話でもいい。沖縄で「お母さん」はアンマーだけど、スリランカのシンハラ語でもそう発音する。なにが言いたいのかというと、関係ないことなどなく、全ては繋がっているということだ。


MASAMI I AM(DJ・オーガナイザー)
2009年よりDJ活動を開始。
Technoを軸にしながら、House,Tech,Minimal,Hip Hopなどをジャンルレスに独自の世界観で繋ぎ合わせ、都内を中心に様々な現場でplayを重ねている。2011年には自身初の主宰となるVITEMEを中目黒solfaにて始動。オーガナイザーとしての活動にも注目したい若手DJ。
Twitter @MASAMI_I_AM
MASAMI I AM http://iflyer.tv/masami-i-am/
VITEME http://viteme.org/


 スルーさせずに、一度噛む(bite)


 MASAMI I AMは「繋がる」ということをどう捉えているのだろう。

 彼は09年からDJとして活動を開始した。テクノを中心に、ハウス、ヒップホップなどを幅広くカバーしている。昼の顔は建築学生だ。熊本で育った彼は上京後、バイト先のカフェに来るDJに色々教わるようになり、キャリアをスタートさせた。「かっこいいからやってみよう」の二つ返事で始めたはいいが、「完璧主義者的なところがあって」真面目にのめり込んでいくことになった。
4月から始まった彼が主催するイベント「VITEME」。その名前にもそんな彼らしさが出ている。

 「VITEME(バイテム)はbite meの意味。頭文字がVなのはスペルを間違えたから」

 この話を聞く限りだと完璧主義者というよりは好事家なのだろう。物事にこだわりがある。 スルーさせずに、一度噛む(bite)ことをする。そう心がけているという。

 彼は一つのことしかしていない


 DJもイベント オーガナイザーも、そしてサイトに行けば分かるが、文章もこなすライツカメラアクション具合にはマルチ感が漂う。しかしどうやらそれは違うようだ。結局彼 は一つのことしかしていない。「おじさん達」がカテゴライズしたものに属する必要は全くないのだから。自らの肩書きを尋ねると「不定」と答えた。bite meにはfuck offの意味もある。ジジイは黙っとけ、だ。話を戻そう。彼がしている唯一のことは何か。

 それが「繋げる」ことだ。


 等身大の、リアルな、1番難しいこと


「音を繋げるのも、人を繋げるのも同じ」これはただの言葉遊びではない。

「空間は、要素が重なり合って構成されている。音もその要素の一つ」

 と彼は考えている。それが手段であるのなら、では MASAMI I AMの目的とは何か。

 「身近な人達に笑顔で居続けて欲しい」

 等身大の、リアルな、1番難しいことなのかもしれない。要は、彼は繋がった人達に少しでもいいから幸せになってもらいたいのだ。そういうことなら、彼にとってDJもオーガナイザーも同じだ。彼が「繋ぐ」世界はきっと心地よくハッピーなヴァイブスで溢れている。

 

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